ゲーム・アニメーション創りは面白い!

皆さん、はじめまして。

セガ・インタラクティブ 第一研究開発部 デザイン技術セクション テクニカルアーティストの鈴木です。モーションデザイナーとして、アーケードゲームのガンゲームをメインに10年ほど携わった後、テクニカルアーティストとしてモーション作業周りのサポートをしています。最近では「HOUSE OF THE DEAD ~SCARLET DAWN~」のサポートを行いました。また、採用活動業務も担当するようになりました。

ゲーム歴は長く、電子ゲームやファミコンなどに触れて、現在もゲームを楽しんでいます。

はじめに

さて、今回のブログの前置きですが、

  • 「映像アニメーション」に対応して「ゲームアニメーション」、「ゲームアニメーター」としています。
  • このブログでは、ゲームのアニメーションについて、特にゲームならではの表現方法について書いています。
  • ゲーム制作を勉強している、勉強しようとしている、興味がある方に向けた記事となっています。そのためプログラミングや数式、ツールは登場しません。

 

ゲーム制作を勉強している、またはゲーム制作に興味がある皆さんは、ゲーム制作のどの部分に興味があるでしょうか?ゲームデザイン(ゲーム企画)?キャラクターデザイン?アニメーション?表示(メニュー画面のデザインやゲーム中の表示)?背景?エフェクト?それともプログラミングでしょうか?。

 私は昔からゲームをしている中で、ゲームのアニメーションが担っている「ゲームのさわり心地」に興味があり、それをテーマに試行錯誤しています。
 今回は「ゲームアニメーションと触りごこち」に焦点を絞ってブログを書きます。ゲームアニメーションの面白さ、奥深さが伝われば幸いです。

 

ゲームアニメーションとは

「アニメーション」という言葉について、ここでは、カートゥーンや3DCGアニメーションは「映像アニメーション」、ボタンを押すことでキャラクターが動くアニメーションを「ゲームアニメーション」と分けました。

 考え出すと複雑になってしまうので、ゲームアニメーションとは、ここではシンプルに


  • ボタン操作することでリアルタイムに変化するキャラクターアニメーション。
    (ボタン入力の必要ない演出的な動きと分けて考えます)
 
とします。補足として、これらの定義以外はゲームアニメーションではないと述べているのではありません。(ここが「考え出すと複雑になってしまう」ところです)。また、会社としての見解、取り組みを述べたものではなく、私個人の見解です。この点は誤解のないようお願い致します。

ゲームアニメーター(モーションデザイナー)の仕事として求められる役割は、

  • ゲームのアニメーション素材を制作し、実装されたゲームを遊んで確認し、アニメーションを修正。時にはディレクターやプログラマーとも相談してゲームを面白くしていく

です。
 

ゲームアニメーションを創ることの面白さ

長いことガンゲームを創りづつけて、ゲームアニメーションを創る面白さには「映像アニメーションを創る面白さ」と「ゲームアニメーションを創る面白さ」があります。それぞれ分けて考えました。

映像アニメーションを創る面白さ

  • 動きの重量感、しなやかさ、キャラクターの感情を動きだけで表現できる面白さ

    「演技について」考える面白さです。自分が演技しないとしても、役者としての表現追求の奥深さ

  • 時間や言語を超えて伝わる面白さ

    自分の創ったものが良ければいつまで立っても色あせない。違う文化の人にも言葉の壁を超えて伝えることができる。普遍的な魅力。

ゲームアニメーションを創る面白さ

  • ゲームは、ボタン操作しているだけなのに、プレイヤーが重さを感じたり、爽快感を感じたりする瞬間が興味深いです。(「操作感」「さわり心地」と呼ばれるものでしょうか)

    例えば、ガンゲームであれば、ガン型コントローラーのトリガーを引いているだけなのに、弾が飛んでキャラクターに当たった感じがする。アクションゲームであれば、方向キーを押しているだけなのに、移動に加速感が感じられたり、キャラクターの疲れを感じたりする。ボタンを押しただけなのに、モノを斬っている手応えがある。といったことです。改めて考えると、「ボタンを押しただけでゲームによって感覚が変化している」と考えると不思議ですよね?
     さわり心地の、何年経っても変化することなく、文化や言葉の壁を超えて伝わる普遍的な点も魅力的です。例えば、ボタン操作でキャラクターが「重いブロックを押している」アクションをして、それを見たプレイヤーに重さが感じられたら、その感覚は何年経っても変わらないし、どの国の人が遊んでも、その感覚は得られるはずです。
     ゲームを長い期間、何度でも遊んでしまう要素の1つである「さわり心地」が追求できる点、「『ボタンを押して意図した感触が提供できているのか』といった『操作と結果』に踏み入って考える楽しさ」がこの仕事の一番興味深いところです。

  • 作成したゲームアニメーション次第でゲームが難しくなったり、簡単になったり、ゲームそのものの難易度に影響を与える

    例えば、ガンゲームのゾンビ攻撃で、「腕を振ってプレイヤーを攻撃」があるとします。腕を振るために振りかぶります。この振りかぶりのスピードが速すぎれば、プレイヤーはゾンビの攻撃に気づかず、ダメージを受けます。遅すぎれば、ゾンビは撃たれてしまい、ゲームが簡単になります。特にゾンビ攻撃については、できるだけギリギリの難易度になるよう時間をかけて調整します。自分で作成した動きでゲーム難易度に変化を与えているところが面白い点です。
     (HOUSE OF THE DEAD ~SCARLET DAWN~ のアニメーターは3~4人+協力会社さんでの開発です。少人数での開発のため、個人の裁量に任せられているところが大きいので、難易度調整も許されています。アニメーション調整の裁量についてはプロジェクトによって違います。特に家庭用ゲームについては厳密に仕様が決められているものもありますので、学生さんは希望する会社での個人の裁量について質問したほうが良いと思います。)

  • ゲームの仕組みを知ることが面白い
    仕様を「どうやって」実現するかゲームの仕組み(プログラミング)部分にもつながるパートで、ゲームの仕組みについて広く浅く理解する大変さはありますが、仕組みを知る面白さがあります。

もし、学生さんで「自分は映像アニメーターをめざすのか、ゲームアニメーターをめざすのか」を考えるとき、これらの特徴から方向を検討しても良いかもしれませんね。

 

ゲームアニメーションの難しい点

ゲームアニメーションを考える上で難しい点があります。それは「感覚的な部分のため人に伝えづらい」という点です。「伝えづらい」ということは、人から教えてもらうことが難しく、自分で体験して考えていかなければならないということになります。
 実際に製作中のゲームレビューでも、見えにくく伝えづらい操作感や動きの気持ちよさの話になりにくく、見えやすく伝えやすいアートやゲームシステム、ゲーム性に意見が集約しがちです。もちろんこれらも重要です。しかし、先程ゲームアニメーションの魅力で挙げたとおり、時間や文化を超えて伝わる部分であるにもかかわらず、議論にならないのはもったいないと思っています。

感覚的な部分をどう伝えるか課題ですが、海外で映像アニメーション制作している方の講演を聴いたとき、「アニメーションにはアニメーション12原則があり、それを共通言語としてコミュニケーションを取るとリテイク時に伝わりやすい」と紹介されていました。この講演から、表現のエッセンスを体系化して共通言語とすれば、感覚的なことも伝えられるのでは?というヒントをえました。

ちなみに「アニメーション12原則」とはアニメーションを創るための基本的な要素です。言葉で説明するよりも、映像で見るとイメージしやすいのではないでしょうか。

(音が出ます)
vimeo.com

http://the12principles.tumblr.com/post/84175638939/appeal

the12principles.tumblr.com

いかがでしょうか?基本図形が動いているだけなのに、「動きがやわらかい」「生きている感じがする」印象ではないでしょうか。12原則の要素を元にどこを修正すればよくなるのか議論したほうが修正方針が立てやすいと感じました。

 

モノが干渉した表現(当たった感じの表現)と気持ちよさ

ゲームアニメーションの感覚的な部分といっても、「モノが干渉した表現(当たった感じの表現)」「加速感の表現」「ジャンプ表現」などなど、ゲームごとに突き詰める分野が数多くあります。
 今回のブログでは「モノが干渉した表現(当たった感じの表現)」にはどのようなものがあるか考えました。

ゲームにしても、3DCGツール上にしても、現実とは違い、3D空間上では何も設定していないと、モノとモノが交差しても引っかかりもなく、すり抜けてしまいます。
 あなたがゲームを遊んでいて、当たった感じがするのは何らかの「仕掛け」をしているからです。
 当たった感じがする「仕掛け」とは何か?私がゲーム制作の上で学んだことや、ゲームを遊びながら考えたものを、アニメーション原則のような感じで「リアクション原則」としてまとめました。

リアクション原則

カメラシェイク

カメラを細かく振動させるだけの古典的な方法ですが、当たった感じ、モノの重さを伝える効果があります。

ただし、動かしすぎると3D酔いの原因になりるので、加減が難しいところです。また、カメラエフェクトのモーションブラーが入っていると、画面が汚くなってしまうことがあるので、カメラエフェクトやカメラシェイクの調整が必要です。
 ゲームでは、攻撃時やダメージを受けた、爆発、キャラクターが地面に倒れた、キャラクターが壁を蹴って飛び上がった、など使われていることに気づくと思います。

例1.「弾がカメラに当たる → 爆発して消える」

カメラシェイクが無いときは、弾が跳ね返って当たったのはわかりますが、衝撃の物足りなさがあります。
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弾が当たったときと、爆発したときにカメラシェイクを追加しました。衝撃がより伝わった感じがしませんか?(この揺れでもずっと見ていると疲れてしまいますね。実際にプレイして 調整の繰り返しが必要です)
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例2.「キャラクターに武器が当たる」

武器がキャラクターに当たっていますが、すり抜けています。
これが

「ゲームにしても、3DCGツール上にしても、3D空間上では何も設定していないとモノとモノが交差しても現実とは違い、引っかかりもなく、すり抜けてしまいます。」

の状態です。
これでは物足りないので、真っ先にエフェクトを付けたくなります。しかし、動きでも解決できます。エフェクトを付けたい気持ちをグッとこらえて、カメラシェイクの効果を入れます。
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武器の当たった感じが増していませんか?
 キャラクターに攻撃が当たったときの揺れは「ダメージを与えた気持ちよさを伝えるために揺らすのか」「ダメージを受けた時の痛さを伝えるために揺らすのか」プレイヤーにどちらの気持ちを与えたいのか考えて、揺れを調整する必要があります。
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例3.「2段ジャンプの踏み切り」

2段ジャンプをするキャラクターがいるとします。しかし、2段めのジャンプが分かりにくかったり、物足りなさがあります。こちらもエフェクトを付けたい気持ちをグッとこらえて、カメラシェイクを入れます。
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「何かに当たったときだけに使うものではない」例でもあります。空中には何もありませんが、空中で踏み切った「重さ」を与えることもできます。
 壁を蹴って飛び上がるときにカメラシェイクをしているゲームもありました。
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ウエイト

モノが当たった瞬間動きを止めて引っかかりを表現します。効果は強力で、ゲームではよく見かける表現です。当たった瞬間に動きが止まるので、プレイヤーに「当たった!」とわからせる効果があります。
 パズルゲームで「絵柄が揃って消える」ときの一瞬の「止め」もこちらの分類に含まれるのではないでしょうか。

この手法もカメラシェイクに注意してゲームを遊んでいると、いろいろなところで使われていることに気づきます。

例.「キャラクターに武器が当たる」

再び武器がキャラクターに当たっているシーンです。
武器がキャラクターに触れたタイミングで武器の動きを止めます。
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こちらのほうが「当たった感じ」が伝わるのではないでしょうか。
ゲームでは、どのタイミングで武器が当たるかわからないので、ウエイト効果はプログラミングで制御します。
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オブジェクトシェイク

「カメラシェイク」ではカメラを動かしましたが、当たった瞬間にモノに対して細かな振動を入れることがあります。2Dゲームではよく見られる手法です。記号的な表現ですが、少ない手間で実現できるので、ゲームでは使われることが多いです。

例.「弾がドラム缶に当たる」

弾が当たっても動かなければ、プレイヤーに背景の一部と捉えられてしまいます。

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現実では重いドラム缶は跳ねる事はありませんが、ゲーム世界観によっては使える手法です。弾に当たって少しでも反応すれば、背景から独立したものである。とプレイヤーに思わせることができます。
 ここではドラム缶を上下に動かしましたが、左右に動かしたほうが良いでしょうか?それとも弾が当たってずれていくのが良いでしょうか?ドラム缶の反応だけでもクリエイティブ力が試されます。

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ノックバック(キャラクターが押される)

格闘ゲームやアクションゲームで見られる、攻撃やガードしたキャラクターが「少し後ろにずれる動き」です。単純そうですが、実はゲーム性とも絡む、奥が深い部分ではないか、と考えています。


アニメーション

アーティストが、キャラクターが攻撃を受けてのけぞったり、よろけたり、倒れなど、キャラクターアニメーションを作成します。ゲームアニメーター(モーションデザイナー)の担当部分です。
 キャラクターアニメーションの弱点は「決まった動きしかしない」です。これをどう崩すかが課題で、いろいろな動きを混ぜたり、物理シミュレーションを混ぜたり、各社いろいろな取り組みをしています。

 

例.「キャラクターに武器が跳ね返される」(オブジェクトシェイク、ノックバック、キャラクターアニメーションの合わせ技)

武器がキャラクターに当たって跳ね返されるアニメーション素材に、青いキャラクターの細かな振動や後ろに下がる動きの組み込みをプログラマー、どれくらい振動して後ろに下げるのかの調整をゲームデザイナーやアーティストがそれぞれ担当し、各パートの役割の合わせ技で表現します。
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変形(形で表現する)

「リアクション」は動きでモノが当たった感じを表現しましたが、「変形」は形で表現します。モノが当たったタイミングで、急激に形を変化させることで、当たった感じを表現します。
 ゲームでは現実と同じ壊れ方や変形を再現すると、非常に手間と時間がかかるので、記号的な変形が使われることがあります。

ゲーム中では車や壁、小物が一瞬で変形したり、シューティングゲームで敵機体が壊れていくのを確認できます。

例1.「ドラム缶が壊れる」

ゲーム特有の「記号的な表現」です。
現実では弾が当たるたびに少しづつ変形しますが、ここでは一定数弾が当たると変形する仕組みになっています。徐々に変形していくのがリアルですが、ゲームでは一気に形が変形したほうが気持ち良さが増します。
変形の効果だけでは当たった感じは弱いので、他の効果も合わせて表現します。

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例2.「キャラクターを踏み潰す」

青がプレイヤー、赤が敵のイメージです。
敵が踏みつけられたとき、敵がペチャンコになることで、プレイヤーに「敵をやっつけた」とわからせると同時に「気持ちよさ」を提供します。
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リアルタイム物理シミュレーション

ゲームエンジンでは物理シミュレーションが搭載されているので、より現実的な動きを表現できるようになりました。キャラクターアニメーションの弱点「決まった動きしかしない」は克服できますが、意図する動きにするには非常に時間と手間がかかります。

ヒットエフェクト

当たった瞬間にヒットマークを出したり、当たったモノを点滅させたり、エフェクトを表示する、ゲームでは必ず見かける手法です。

爆発や攻撃が当たったとき、カメラのストロボ発光のように画面をフラッシュさせる手法もありますが、光過敏性発作 (Wikipedia)という問題があるので、使用はあまり好ましくありません。アーケードゲームでは過剰な発光をしないよう計測しながら開発しています。


SE(効果音)

「音は物質を定義する」と何かで聞いたことがあります。例えば、白い画面に■ (ただの小さい四角形) が横切る動きに、蚊やハエの羽音のSEをつければ人は■を蚊やハエと認識できます。

ゲーム効果音にもいくつか種類があると考えています。

  • 質感を伝えるSE(想像系)
    現実ではありえない音ですが、質感が伝わる音。例えば20年前の2D格闘ゲームのガード音、キャラクターが敵に触れてやられたときのSE、30年前のシューティングゲームの爆発音など、「バシッ!」や「ドカーン!」ではない音
  • 見た目、イメージ通りのSE(リアル系)
    映画の効果音のようなリアルと感じられる音。
  • 特殊
    攻撃ヒット時に和音を鳴らしたり、音楽にヒットSEを合わせたりしたもの。

 

スナップ

アイテム欄に装備をドラッグ・アンド・ドロップした時、「カチッ」とハマる演出がこれにあたります。office製品やグラフィックソフトでも「スナップ」という機能があり、「ピタッ」とくっついた瞬間に気持ちよさと「合った!」という感覚があると思います。

例.「離れているキャラクターを引き寄せる」

あるゲームでは「キャラクターが離れていても引きつけて投げる」技があります。ゲームとして見事な手応えが感じられます。組み合った瞬間に「ウエイト」演出が含まれています。
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処理落ち、スロー

格闘ゲームの最後の一撃を決めて、ゆっくり吹っ飛ぶ演出がこれにあたります。ヘッドショットが成功するとスローになる演出のゲームもあります。「ここぞ!」という時に使う事で特別な、より強い手応えを表現できます。

例1.フィニッシュブロー

キャラクターの最後の一撃をくらったやられ演出です。もう少し「やっつけた!、やられた!」という余韻を提供したいところです。
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攻撃が当たった後、スローを入れました。最後の一撃の感覚を長く残すことで、やっつけた、やられたの感覚を強調することができます。
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例2.撃破

モノに当たった感じの表現とはずれますが、気持ちよさにつながる部分だと思います。
シューティングゲームのボス機体を破壊したイメージです。激闘の末にこの終わり方をしたら、プレイヤーはどんな気持ちになるでしょうか。
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最後の爆発でエフェクトの動きをスローにしました。「爆発した」ことを強調することで、倒した達成感を長持ちさせる効果があります。
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ハプティクス(皮膚感覚フィードバック)

身近なところではコントローラーの振動があります。ゲームエンジンでもコントローラーを振動させることができます。モノに当たった瞬間にコントローラーを振動させることで、当たった感じを提供します。
 その他、引っ張られる感覚が得られたり、圧力が感じられる装置の研究が進んでいます。(セガ・インタラクティブでも新しい感覚を伝えられる装置の調査、研究をしている部署があります)

 

 

以上がゲームでよく見られる「当たった感じがする『仕掛け』」だと考えています。

これらを組み合わせてゲームにしていきます。ただし、注意点があります。

  • 「意図したことがプレイヤーに伝わっているか?」「個々の原則は十分調整されているか」を考える
    例えば、迫力を出そうと爆発エフェクトを大きくしたところ、キャラクターの動きが見えない、変形が見えない、などのことがあります。それぞれの要素をバランスよく考える事が大事です。とは言うものの、私も実装してから「しまった」と思ったり、指摘されて気づくことが多々ありますので、これは永遠の課題です。
  • タイミング
    モノに当たって、エフェクトやリアクションを「いつ開始するか」が重要です。タイミングがずれていると原則を組み合わせてもよくなりません。

  

どうすれば? ~トレーニング法~

「ゲームアニメーションの難しい点」でも述べたとおり、感覚的な部分なので、作例を見て「なるほど!そういえば!」と思う方もいれば、「当たり前のことじゃん」「そうなんだ」「そうなのかなぁ」と思う方もいらっしゃるかもしれません。重要なのは、これらの原則を頭の片隅に置きつつ「ゲームを遊んで、実感して、自分なりの仮設を立てて、実践(制作)していく」ことです。

面白いと思うゲームを遊んで、なぜさわり心地がいいか考えるうちに表現力もあがる。一石二鳥ですね(笑)。

 

 最後に

面接で「ゲームが好きです!」という学生さんは多いのですが、もう一歩「ゲームのどんなところに注目して遊んでいるのか」「どこが、なぜよかったのか」「(気になる点があれば)自分だったらこうしたい!」を伝えられると、より良いアピールになるのでは?と考えてブログを書かせていただきました。

ゲームアニメーションを希望する方が増えることを願ってやみません。

 

セガ・インタラクティブは2019年2月より大崎オフィスに引っ越しました。コンビニや社員食堂、カフェ、バーコーナーなど充実した施設があるオフィスです。気持も新たに業務に励んでいます。

 

ご興味ありましたら、下記の弊社グループ採用サイトをご確認ください。

採用情報|株式会社セガ・インタラクティブ - 【SEGA Interactive Co., Ltd.】

 

 ©SEGA

 

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